神戸居留地 微糖珈琲

◇サッと飲み干せば、廉価忘れさせる高級感
◎アイス/ホットの別
アイス
◎試飲環境
7月下旬深夜、空調の効いた快適な室内
◎インプレッション
HP以外の広告宣伝を一切行なわないことでコストを減らし、廉価を実現している神戸居留地シリーズ。
これまで試飲してきた製品はいずれも、60~80円とは思えないクオリティを提示してみせた。
しかし、時流に沿った「微糖」である当製品はどうであろうか。
100g当たり15kcalと、数ある微糖製品の中でも特に低カロリーであり、
人工甘味料の影響が懸念されるが……
正直に言って香りはあまり強くないが、特に変な香りがするワケでないし、
そもそも無香料なのでむしろ褒められるべきである。
コロンビア豆使用による引き締まった酸味は、この製品が80円であることを完全に忘れさせる。
酸味とコクの好バランスは、フルプライス製品のプレミアム系製品とも遜色が無い。
安っぽさが全くどこにも感じられない。これは驚異的だ。
しかし、飲み干してから少し経って、やはり微糖特有の後味がジンワリと襲ってきた。
これはもう隠しきれない部分であろう。
ボロが出ぬうちにサッと飲み切ってしまうようにすれば、フルプライスと変わらぬ感覚で飲めるはずだ。
ことに人工甘味料が気にならない人ならば、定番化の可能性も充分といえよう。
◎総評
「廉価でもそこそこ旨い」、例えばサンガリアレギュラーなどは、
どうしても部分部分に一種の安っぽさが感じられたものだが、この製品の酸味は本格的だ。
甘味料で甘さを補完しなくとも、甘さ控え目のままで相当なレベルの味になるだろう。
(この製品には「甘さひかえめ」ではなく「糖類ひかえめ」と書いてあることに注意)
もしも神戸居留地シリーズが120円フルプライスの特濃プレミアムを本気で作ったら、
他のメジャー系メーカーはおそらく品質面で太刀打ちできまい。
神戸居留地シリーズは「炭焼珈琲」がやや甘すぎ、この「微糖珈琲」は人工甘味料がやや邪魔であった。
また、当製品自体の甘さもやや強すぎる印象だった。
これは酸味やコクが非常に好印象だったために余計に目立ってしまう部分もある。
単純な甘さ控え目製品の登場に大きく期待したいところである。
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆★★★ (6.5点)
(文責:紫布)
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UCC カフェ・オ・レ カロリーオフ

◇安っぽさ全開 甘くて薄くて不味い
◎アイス/ホットの別
アイス
◎試飲環境
7月下旬夕方、空調の効いた快適な室内
◎インプレッション
UCCは基本的に、ショート缶「ブレンド」と「カフェ・オ・レ」を激安製品に位置づけている。
写真の商品は激安自販機で80円で購入したもの。
さて、UCCショート缶激安製品は10ヶ月前に「ブレンド」をレビューしている。
⇒ http://blogs.yahoo.co.jp/jpcancoffee/1609988.html
40年の伝統を持つUCCオリジナルの濃厚で安定した味とは一線を画す、最低ランクの製品であった。
今回レビューのカフェ・オ・レも、このブレンドと同じ位置づけの廉価製品なだけに、
その味たるや推して知るべしの感もあったが、敢えて試飲することにした。
ジョージアオリジナルの味を「コーヒーキャンディを水に溶いた味」と評したが、
当製品もそれに極めて近い味がする。
昔、駄菓子屋などで売っていたビン入りコーヒーのような味で、苦味はほとんど無い。
大量に作り置きしておいたインスタントコーヒーのような安っぽい香りに加えて、
わずかに泥のような臭いが加わっており、不快そのものである。
カフェ・オ・レといいながらミルク感は極めて薄い。
大してミルクを入れていないのを甘さでごまかすかのように、
砂糖と人工甘味料で強い甘さに仕上げている。
そしてさらに、全体を水で稀釈して仕上げた雰囲気がある。
後味は、小児科で風邪薬として出されるシロップを飲み干した後のような、薬っぽい甘さが残る。
◎総評
いや、これはすごい。
「不味い缶コーヒーの要素」の集大成のような味である。
香り、酸味、甘さ、苦味、ミルク感、後味全ての面において、ほめる部分が全く見当たらない。
しかし、ショート缶半分すら飲めずに吐き捨ててしまった「ブレンド」よりマシであろうか。
UCCはミルクコーヒーとして素晴らしい「オリジナル」を出しているし、量もそちらのほうが多いので、
わざわざ少なくてミルク感が薄くて激マズの当製品をセレクトする理由は皆無であろう。
「安い以外にメリットが無い」と書こうとしたが、正直言って50円でも買いたくない味だ。
100gあたり17kcalと低カロリーだが、メタボ防止には効果的であっても、
この味を我慢して何本も飲んでいたら何か他の病気になってしまいそうな気がする。
いつも書いているように「コーヒーは嗜好品。美味しくなければ飲む意味なし」である。
◎評価
☆☆★★★★★★★★ (2点)
(文責:紫布)
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サントリー ボス 贅沢微糖

◇高尚な香りとドッシリしたコク
◎アイス/ホットの別
アイス
◎試飲環境
7月下旬午後、空調の効いた快適な室内
◎インプレッション
当機構では人工甘味料入り微糖製品を蛇蝎のように嫌っている。
ましてや、能書きでなく製品名そのものに「微糖」の2文字を使用するに至っては、
当機構に対する挑発行為の一つではないかと邪推してしまうところである。
しかし、あくまで試飲は冷静且つ公平に、がモットーである。
高級豆使用を高らかに謳う製品であるが、あまりその点は意識せずに試飲してみた。
香りはボスらしい華やかさで品がある。酸味は穏やかなほうだが、香りとよくマッチしている。
苦味は潔く、舌に残りにくくサッパリとしている。
「抽出の最後の部分は使用していない」ということで、エグ味がほとんどない。
強いコクと香りを持ちながら、エグ味やクセが全く無いのは特徴的であり、
良くも悪くも個性が前面に出ているJTや伊藤園とは対極のポジションにある製品といえる。
さて、人工甘味料について。
100gあたり17kcalというかなりの微糖製品であるが、甘さは決して控え目ではない。
ところが、意外にも飲んでいる間は甘味料の味をほとんど感じさせない。
コーヒー自体のコクと香りの強さが助けている部分もあろう。
ただし、飲み終わって2分ほど経過してから、徐々にアセスルファムカリウムの味が感じられた。
他の微糖製品に比較すればずっとマシなレベルである。
◎総評
コーヒー部分は、まさにホンモノの旨さと表現して差し支えないと思う。
缶コーヒー欲をバッチリ満たしてくれる濃厚なコクを持ち、強めのミルク感も優秀である。
それだけに、「ぜひこれを人工甘味料なしで飲んでみたい」と思わされる。
甘味料の影響をよく抑え込んでいる印象があるので、常飲に供することも不可能ではないが、
同じくコーヒー感濃厚で香りの良いレインボーマウンテンという選択肢もあるため、
評価上、それより先のステージには上がらない。
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆★★★ (6.5点)
(文責:紫布)
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キリン ファイア BLACK Special


◇能書きだけは本格感演出、しかし……
◎アイス/ホットの別
アイス
◎試飲環境
7月下旬夜、空調の効いた快適な室内
◎インプレッション
275gボトル缶である。 能書きは
厳選した高級豆を51%ブレンド。
豆を挽いてから24時間以内に抽出することで
高級豆のコクと香りを封じ込めた
深い味わいのブラックです。
しかしこの製品は、香料を使用している。
厳選高級豆を51%も使用しているのに、香料を追加しないとダメということか。
なんとも、素晴らしく香り高い高級豆もあったものだ。
そして、ファイアお得意の「○○時間以内抽出」。
これまで「18時間以内」をやたら強調して“挽きたて!!”を前面に押し出してきたキリンだが、
消費者の心理としては「挽いてから18時間も経った豆のどこが挽きたてだ?」といったところだったが、
なんと当製品ではさらに6時間も延びて「24時間以内抽出」だそうだ。
さて味のほうであるが、よくあるタイプの「苦いけど何だか薄いブラック」である。
香りは香料で強調されているから、強いのは当たり前。
酸味は弱めで、苦味は結構強いほうである。
飲みやすい味と言えば聞こえは良いが、やはり稀薄感は払拭し切れない。
まぁ、のどが渇いた時に水代わりに飲むには最適。
◎総評
味の傾向はUCCのブラックに近いが、あちらは無香料で勝負してあのレベルに達しており、
当製品の中途半端さが浮き彫りになってしまう。
ブラックの味にこだわらない、砂糖も甘味料もミルクも入っていなければ何でもいいという人ならば、
それなりに受け入れられる味であると思われる。
少なくとも、ルーツアロマブラックのような、不自然に香りが強すぎるブラックよりはスムーズだ。
しかし、この製品について筆者が最も大きくとり上げたいのは、信じられないような添加物である。
2枚目の写真をよく見て頂きたい。
原材料名:コーヒー、香料、シリコーン
シリコーン?(゚д゚ )
シリコーンって、朝食用シリアルに入ってるコーンのことか?
違う!
シリコーンは、シリコン(珪素:Si)や酸素(O)その他が結合した高分子化合物である。
要するにポリマーの一種だ。(≠破裏拳)
そんな物をブラック缶コーヒーに混入するとは。
飲料に添加することでどんな効果があるかは知らないが、
消費者もずいぶんとナメられたものだ。
◎評価
☆☆☆☆☆☆★★★★ (5.5点)
※シリコーンを飲まされたので、すっかり気分を害した。
(文責:紫布)
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UCC 珈琲探究 Diamond Mt.Estate 微糖

◇稀少絶版商品 香り・味とも華やか
◎アイス/ホットの別
アイス
◎試飲環境
7月上旬夜、除湿の効いた快適な室内
◎インプレッション
当ブログは、缶コーヒー無作為試飲を身上としており、最新情報の報告開示の場ではない。
したがって時々このように、既にカタログ落ちしている製品でも平気で試飲批評の俎上に乗せる。
UCC「珈琲探究シリーズ」は2006年ごろから展開。
期間限定モデルを順次、切れ目なく送り出してきた。
しかし2009年3月末までの限定モデルであるこの「Diamond Mt.Estate」を最後に、新製品の情報は出ていない。
やめてしまったのだろうか。
公式サイトには「3月末まで限定」のまま商品紹介が残っているようだが。
豆使用量を増やしただけあって、豆そのものの持つコクがとても深く反映されている。
よく「苦味が強い」「酸味が強い」というのを「濃い」と勘違いする人がいるようだが、
真に濃い缶コーヒーとはむしろ、苦味や酸味でなく「豆の味」そのものがストレートに迫ってくる。
それは、豆の持つ甘みとでもいうべき穏やかなコクである。
人工甘味料入り微糖仕立てなのが惜しいが、味自体はあまり気にならないレベルであると感じた。
香りには一種の高級感があり、クセは全くない。
◎総評
UCCの極めて意欲的なシリーズであった珈琲探究。 どうやらこれが最終モデルらしい。
豆使用量増強、無香料という路線でまさに缶コーヒーの味を「探究」する姿勢であっただけに、
シリーズ終了という事であれば本当にもったいない気がする。
製品の味の出来不出来はともかくとして、シリーズは存続してほしかったものだ。
現在UCCはこのような魅力的なシリーズを持っておらず、旧来のミルクコーヒーとブラックのほか数種、
あとは極端に廉価なブレンドや微糖カフェオレをラインナップしている。
コーヒー専門メーカーとしてのブランド力を知らしめるためにも、珈琲探究のようなシリーズは温存してほしい。
いつの日か復活を。
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆★★ (7.5点)
(文責:紫布)
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ファミリーマート PASSO PRESSO QUALITY BLACK

◇意外とイケる ファミマPBブラック
◎アイス/ホットの別
アイス
◎試飲環境
7月中旬夕方、銀座の貸し画廊の控え室にて、空調効き快適
◎インプレッション
300gボトル缶で130円と、お得なブラックコーヒー。
ファミマのプライベートブランド「PASSO PRESSO」は、
加糖・ミルク入りのオリジナルに続き2本目のレビューとなる。
オリジナルは、多少の安っぽさはあったもののクセがなく非常に飲みやすい一本であったが、
今回のブラックは意外にも本格感の高い上質な味わいだ。
香りはやや弱いものの、苦味と酸味がなかなかよく効いており、後味にもコクがある。
薄さをあまり感じさせないパワフルな味で、コストパフォーマンスが高い。
◎総評
300gの大容量も相まって、グビグビとのどを鳴らして豪快に飲める。
香りの点ではそれほど評価しないが、安っぽさはあまり感じないので、
ブラックコーヒー欲を一本で満たしてくれることは間違いない。
特にのどの渇いた時や、190gではちょっと物足りない時の定番ブラックとなりうる。
最近はキリンやサントリーなどが、超大容量のボトル缶ブラックをラインナップしてきているが、
果たしてアイスブラックコーヒーは400gも500gも必要なものであろうか?
いくら何でも、当製品のように300gあれば充分であろう。
いたずらに容量を増やして高単価で稼ごうとするやり方は嫌いである。
飲料にはそれぞれ適量というものがある。
ブラックコーヒー400gなど、いくら何でも多すぎなのだ。
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆★★ (8点)
(文責:紫布)
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サントリー ボス ICE COFFEE 地中海ブレンド

◇心地よいコーヒー感 「甘さ控えめ」は嘘
◎アイス/ホットの別
アイス(アイス専用品)
◎試飲環境
7月中旬昼過ぎ、快適な室内にて
◎インプレッション
アイス専用のミルク少なめ製品としては珍しく、通常の190gショート缶である。
「地中海ブレンド」といっても、地中海産コーヒー豆を使用しているワケではない。
(当然のことながら地中海はいわゆるコーヒーベルトから外れており、コーヒーは栽培されない)
「南仏など地中海のリゾート地で愛飲されるフレンチローストの豆を中心にブレンド」とある。
つまり「シアトルスタイル」などと同じような意味合いである。
甘さ控えめとは書いてあるが、甘さは普通の缶コーヒーとほとんど変わらない。
ミルクが少ない分、むしろ甘さは強調されているように感じる。
これには、砂糖を減らした分アセスルファムカリウムを補填した、いわゆる「微糖」の部類だからである。
単独で飲んでも人工甘味料特有の苦味と後味がわずかに感じられるが、
塩気の効いたスナック菓子を食べながら飲むと、このエグ味が一層強調されることに気づいた。
コーヒー自体は、穏やかな酸味と華やかなコーヒー香を備え優れた品質であるだけに、
甘味料の構成だけが本当に悔やまれるところである。
◎総評
砂糖を減らして人工甘味料を用いる手法は一般的に、カロリー控えめを強くアピールするためのものである。
しかしこの製品には、カロリー表示が無い。
製品カラーとしても、ローカロリーを意識するようなカテゴリではないのだが、
どうしてわざわざ人工甘味料を使用するのか理解に苦しむ。
この製品にも、人工甘味料使用製品として筆者が最も忌み嫌う、
「甘さ控えめ」「すっきりとした」という表記が躍っている。
カロリーを減らすのが目的でもないのにアセスルファムカリウムを使用するというコトは、
「アセスルファムKを使用するとスッキリした美味しい飲料が出来る」
という極めて危険な思想がサントリー開発陣を支配しているというコトになろう。
カロリーを気にする消費者が増えている以上、人工甘味料入り飲料も一定の意義があるのかもしれない。
しかし当製品のように、カロリー減を謳うわけでもないのに人工甘味料を使用することは、
長い年数をかけて徐々に消費者の舌を鈍らせ洗脳しようという、
ビバレッジ各社の共同プロジェクトなのではないかと邪推してしまう。
とにかく、当製品はコーヒー自体がとても良く出来ている。
人工甘味料なしで作り直して欲しいものだ。
◎評価
☆☆☆☆☆☆★★★★ (6点)
※人工甘味料の味さえしなければ8点以上
(文責:紫布)
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