独断法人・日本缶コーヒー評価機構

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ポッカ コーヒー オリジナル

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◇古豪勝負はダイドーに軍配か


◎アイス/ホットの別
アイス


◎試飲環境
5月中旬深夜、快適な自室内


◎インプレッション
先日ダイドーブレンドコーヒー(1975年発売)をレビューしたので、
同様にショート缶の古典であるポッカ「顔缶」をレビューすることにした。
こちらは1972年発売で3年先輩だが、缶デザインは頻繁に変遷した。
残念ながら今回自販機から出てきたのは「キン肉マン缶」と呼ばれる企画モノで、
顔缶らしい懐かしさは堪能できなかった。

先発のUCCオリジナルが、コーヒー牛乳を基本にした乳飲料の組み立てだったのに対し、
ポッカは缶コーヒーとして初めて「コーヒーらしさ」、つまりコーヒー感に重点を置いた。
すなわち、いたずらにミルクを加えて強い甘さに仕立てるのではなく、
コーヒー本来の酸味を重視し、むしろミルク感を抑制した作りになっている。
当時の缶コーヒーの中では突出した本格感を備えていた。
よく冷やしてグッと呷った時のコーヒー感は格別なものがある。

ただし、初期の缶コーヒーだけあって甘みはかなり強めであり、
コーヒー感は強いもののコーヒー濃度はむしろ薄く感じるという矛盾した印象を持つ。
これは、酸味はあるものの苦味が弱いことも原因のひとつであろう。
ミルク感や香りなどのバランスに優れたダイドーブレンドのほうが、より万人好みであり、
筆者としてもダイドーのほうが好みである。



◎総評
ショート缶(190g)が缶コーヒーの主流になったのは、
実はジョージアエメラルドマウンテンブレンドが発売された1994年以降のことである。
それまでは250gが主流であり、各社とも250gの基幹商品を設定した上で、
あくまでショート缶はカスタムクラスに位置する「特殊品」の扱いであった。
しかしポッカは、1972年から一貫してショート缶の本格派である当製品を基幹商品に置いてきた。
250g缶の「ポッカ ミスターコーヒー」などはあくまで亜流だったのである。
ダイドーとともに「量よりも内容で勝負」の姿勢を貫いて、
一定の地位を確保しつつロング全盛の時代を生き抜いたことは素晴らしい。

現在このポッカオリジナルの味は、他製品の個性や新味に埋もれてしまい、
他製品を差し置いて積極的に選択するほどの魅力はなくなってしまった感があるし、
最大の個性である「顔缶」も描線がどんどん整理されて、懐かしさも失いつつある。
(「顔缶」は発売翌年である1973年からの伝統を持つ)
顔缶の歴史⇒公式ページ http://www.pokka.co.jp/coffee/original/ (音が出るので注意)

発売年で3年の開きがあり、味の組み立ても異なるダイドーブレンドと比較するのもどうかと思うが、
日本の缶コーヒー史において「両雄」と表現するに異論の余地の無いこれら2本の缶コーヒーは、
水面下では常に互いをライバル視しつつ成長してきたハズである。
これらを比較するのは、両者の長い歴史に敬意を払っているからに他ならない。

甘い、薄いなどとは言っても、近年の人工甘味料系コーヒーよりはずっと旨い。



◎評価
☆☆☆☆☆☆★★★★ (6.5点)


(文責:紫布)

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雑感2. 人工甘味料時代を斬る その②

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前回の続き。

筆者の考える缶コーヒーと人工甘味料の現実問題。


人工甘味料の使用量・使用比率の問題

業界各社の思惑は「苦いコーヒーなら、苦味のある甘味料を入れても目立たない」というものだが、
現実には、アセスルファムカリウムを使用した缶コーヒーは一口でわかるほど不味い。
これは単純に「コーヒーの苦味とアセスルファムカリウムの苦味は全く異なる」からである。
何ともマヌケな話ではなかろうか。

例えば、ひとくちに「苦味」といっても、
コーヒーの苦味と胃薬の苦味は似ても似つかぬものであることは当たり前。
これは、そんな低い次元の話なのである。
良いコーヒーの苦味は、飲んだ後も非常に心地よい後味が舌に長時間残り、
この後味まで含めてコーヒータイムと呼べるものである。
しかし、アセスルファムカリウムの苦味は、粉薬を大量の水で薄めたような苦味である。
スクラロースを加えてマスキング効果を得ようとしている製品が多いが、
実際のところマスキング効果はほとんど有効に作用していない。
あるいは、マスキング効果を用いてもこの程度なのか? と思わせるほど、不快な苦味がある。

砂糖を減らして甘みが減った分を、人工甘味料の甘さで100%補完しようとする、
それがそもそもの間違いなのではなかろうか。
人工甘味料を添加したほとんどの製品は、あまりにも「糖類○○%減」の表記を目立たせたいがために、
糖類を必要以上に減らし、結果的に人工甘味料の大量添加を余儀なくされている。

こんなに味を激変させてしまうほどの人工甘味料を使わざるを得ないのであれば、
昨今の微糖ブームは行き過ぎの感がある、という結論になる。
人工甘味料が体に良い悪いの議論をするつもりはないが、
少なくともこれらの製品が信じがたいほどの激マズであることは断言しておきたい。
砂糖とは程遠い、性質の全く異なる甘さ。そして一瞬でわかる不快な「コーヒー以外の苦味」
これらが飲用後15~30分も持続する。
旨い缶コーヒーを飲んだ数分後に得られているはずの満足感・リラックス感・多幸感が、
なぜか不快感・喪失感にすり替えられてしまう。



「微糖」「糖類○○%減」の表示の問題


仮に今が10年前だとして、缶コーヒーに「微糖」と書いてあったら、
皆さんはどのような味を想像されるだろうか。
「砂糖をグッと抑えて、甘すぎなくてコーヒーらしいコーヒー」
というイメージを抱かれることであろう。

しかし、現在はどうであろうか。
微糖には、「甘くない微糖」と「甘い微糖」の二種類が、わかりにくい形で混在している。
○ 甘くない微糖……単純に砂糖を減らし、代わりにコーヒー感やミルクの配合でバランスをとる
○ 甘い微糖……砂糖を減らした分を人工甘味料で補填し、「元と変わらない甘さで微糖」を謳う

これらはいずれも、缶には大きく「糖類○○%減」と書いてあるだけであり、
人工甘味料の使用・不使用をきちんと大きく表記した製品は極端に少ない。
特に自販機の場合、事前に缶を手にとって成分表示を確認することができない。

「缶コーヒー飲みたいなぁ、でも、今はあんまり甘すぎるのは飲みたくないし……」
という状況で、微糖という表示に騙されて「甘い微糖」購入してしまい、
「なんだコレ甘いじゃないか!」と自販機に蹴りを入れたくなる人もいるかもしれない。

厚生労働省公正取引委員会、いずれもこの問題に取り組もうとしないが、
事実誤認を招く現在の表記の野放しは、かなり大きな問題なのではなかろうか。


フレーズは嘘ばっかり


人工甘味料添加の製品によくあるフレーズ。

○ 糖類減、おいしさそのまま
○ 微糖、すっきりした甘さ

これらは、狼少年も裸足で逃げ出すほどの大ウソである。
同一メーカーの人工甘味料使用品と不使用品を、同時に飲み比べて頂きたい。
「おいしさそのまま」を認められる人は、100人に1人もいないであろう。
「すっきりした甘さ」も完全なウソであり、妙な甘みと不快な苦味がコラボで長く尾を引き、
その不快な後味は「すっきり」でも何でもない。

人工甘味料はグラニュー糖と違い、明らかに不快な味をも内包している。
そして、それがハッキリと目立ってしまうほど大量に添加してしまっている、
それが缶コーヒーの由々しき現状である。

事実、紅茶やジュースにはさほど使われていないアセスルファムカリウムが、
缶コーヒーにだけは容赦なく大量添加されているのだ。

……缶コーヒーファンは今、メーカーにナメられている。


微糖缶コーヒーに本当に人工甘味料は必要か


当ブログで高評価している「甘くない微糖」の代表が、
JT ルーツ ファインビート微糖」「ポッカ アロマックス ビターロースト」である。

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これらは、甘さを抑えながらもコーヒー感とミルク感、絶妙の苦味と酸味が前面に出て、
素晴らしく完成度の高い缶コーヒーに仕上がっている。

このアロマックスビターローストは糖類50%減で、
実際の糖質使用量はわずか3.7gである。
3.7gといえば、小さめの角砂糖わずか一個分なのだ。
角砂糖一個でも、充分に美味しい缶コーヒーは作れるのだという証左である。

現在、微糖を謳う人工甘味料添加品の糖質含有量は大体1.8gほどである。
わずか2g弱の砂糖を減らすために、激マズ人工甘味料を添加して味を犠牲にするのか!?


コーヒーは嗜好品である。体のために飲む物ではない。
味を犠牲にしては何の意味も無い。
体のために味を完全に犠牲にする、それこそ病院食の発想なのではないか!?

上記の2品は、砂糖を大幅に減らしても、人工甘味料無しで素晴らしいを実現した。
極論すれば、缶コーヒーに人工甘味料は全く不要である。
人工甘味料を添加するにしても、味を損ねない程度の微量に留めるべきである。

幸いなことに、ここ10年ほどでブラック缶コーヒーの味も飛躍的に向上した。
砂糖を一粒でも摂りたくない方は、ブラックを飲まれると良いだろう。



試飲も批評もこのまま続行する


当ブログは、新製品レビューを中心にするつもりは毛頭なく、
店や自販機で目についた未レビュー製品を片っ端からランダムで評価している。
そのスタンスは今後も変えることはないし、購入前に人工甘味料地雷の臭いがしても同様である。

人工甘味料添加製品に対する批評は特に辛口であり、時に感情的ではあるが、
敢えてこうした製品を避けて通ることはしない方針である。
現在の缶コーヒー界が抱える諸問題を提起するキッカケに…… などと大それた物言いはしないが。
「美味しそうなのだけを買って飲んでレビューして、マズそうなのは避ける」
などというスタンスでは、曲がりなりにも缶コーヒー評価専門を謳っている当ブログの名折れである。

当ブログは、率直性、そして先入観排除がウリである。
たとえ人工甘味料が使用されていても、飲んでみて美味しいと感じれば、
先入観にとらわれず素直に高得点をつける所存である。
(現在のところ、該当するような製品には出逢えていないが……)


しかし、それでも本当に人工甘味料の味が多くの消費者の支持を得ているのだとすれば、
筆者とて逆に「業界の潮流に乗り切れないマイノリティ」と揶揄されるやもしれない。

そうなってしまわぬよう、せめて各メーカーとも、人工甘味料の使用量と缶表記を適正化し、
真の意味での「味と健康の両立」に向かって邁進されるよう希望する。


(文責:紫布)

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雑感2. 人工甘味料時代を斬る その①

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新書庫「缶コーヒー雑感」第2回。
当ブログでしつこいほど書いている、缶コーヒーの人工甘味料について、
あらためてまとめてみたい。



人間の舌に「甘い」と感じるもののうち、体に害が無いとされ、
食品への添加が認められているものを甘味料と総称している。
(「害が無い」とは、大量摂取しても無害であるという意味ではない)

サトウキビやテンサイから採れる蔗糖(砂糖/スクロース)や果糖など、
植物などから直接抽出・採取したものは天然甘味料と呼ばれる。
植物中など天然に存在する物質に処理を施して得た甘味料は、
特に「既存添加物」というカテゴリに入れ、こちらも天然甘味料の一種に分類される。


これらの天然甘味料に対し、人間の舌に「甘いみたいな味」「砂糖に似た味」を感じさせる物質を、
人工的・化学的に合成した甘味料を特に人工甘味料と呼んでいる。
昔は「合成甘味料」という言葉が使われたが、現在では用いられない。


さて、本記事で問題にしてゆきたいのは、複数の化学物質から化学処理によって合成され、
人間の舌に「砂糖のような味」と思い込ませ、実際には苦味やエグ味をも内包した物質、
すなわち人工甘味料である。



そもそも人工甘味料開発には、以下のような意図がある。

1. サトウキビなど、天候によって左右される農作物由来甘味料への依存から脱却したい
2. 植物などから採取するものよりも、安価で大量に合成できる甘味料を模索したい
3. 蔗糖は非常にカロリーが高いので、甘くてもカロリーの低い甘味料を開発したい
4. 蔗糖・果糖類を禁忌とする糖尿病患者にも、甘くて美味しい飲食物を摂ってもらいたい
5. (例外)何らかの化学研究途上で全く偶然に生成された物質が、強い甘みを持っていた

古い歴史を持つズルチンや、日本でも昭和中期に多用されたサッカリンチクロなどは、
いずれも人体への有害性が指摘され、使用禁止や使用制限の措置がとられている国も少なくない。


しかし、筆者は決して人工甘味料の開発自体を批判するつもりない。
糖尿病患者が味気ない専用病院食を毎日食べさせられるつらさは想像に難くない。
上記5つのうち、のような商魂たくましい研究は好ましいとは言えないが、
医学的見地での研究開発はある意味とても大事なことである。
(美味しくない食事ばかり食べていると気が滅入り、病気の全快も遅れるであろう)


世界の多くの研究機関によって「人体への害は無い」と太鼓判を捺され、
正式に食品添加物として認可された人工甘味料はいくつもあるが、
5年や10年の研究や動物実験だけで「安全だ」と宣言することには一抹の不安もある。
ごく微量の有害物質が20年も30年もかけて体内に蓄積される可能性だってある。
しかし、この点についても当ブログでは特に追及しないものとする。


では、筆者は一体何を言いたいのか。
それは、人工甘味料は、開発者よりも、使う側の姿勢に大きな問題があるということである。


人工甘味料の特性は様々


人工甘味料は多くの種類があるが、飲食物への添加にはそれぞれ向き不向きがある。
たとえば、高温で容易に分解されてしまう人工甘味料は、加熱調理やホット飲料には使えない。
長期保存すると分解してしまうような人工甘味料は、真空パックや缶詰などの食品には使えない。
水溶性が著しく低かったり、水分中で析出してしまうような人工甘味料は、飲料には使えない。
ミントのように少しスーッとした味を含む人工甘味料は、使える食品が限定されやすい。

加工食品会社は、これらの特性を考慮しながら、人工甘味料の種類と使用量を決めている。



甘み以外の部分


三温糖や白砂糖は、原料植物に由来する蜜分(いわば不純物)を多く含み特有の味がするが、
蜜分を完全に除去精製したラニュー糖は、唯一純粋な「全く混じり気やクセのない甘み」を呈する。
どんな飲み物や料理に用いても、純粋な「甘み」以外の余計な要素が付加されないので、
非常に美味しく使いやすい、それがグラニュー糖である。

そこで、人工甘味料の最終目標、それは「グラニュー糖と全く同じ味」ということになる。
強い甘さを感じても、砂糖の甘さとかけ離れていては人々に受け入れられないし、
甘みの部分だけが砂糖にソックリでも、それ以外の酸味・渋味・苦味などが強くては話にならない。
ましてや、強い臭気があったりしてはもっての外である。


例えば、キシリトールソルビトールは、ミントのような独特の清涼感を持ち、
一度に大量に摂取すると軽い下痢症状を起こす。
しかし、虫歯の元になる酸を産出させない。
これは、ミント風味のガムに用いることで最大の効果を発揮するわけだ。
ガムならキシリトールも少量で済むのでお腹を壊す心配も軽減されるし、
一般に「歯に良くない」とされてきたガムのイメージの払拭にも役立つ。
食品にの種類よっては邪魔になる清涼感も、強いミントを効かせたガムに使えばほとんど目立たない。

こうした適材適所の使い方ならば、筆者も何ら文句をつけるところではない。
あれほど「歯に悪い」とされてきたガムというお菓子が、
今となっては再石灰化などの副次効果によって逆に「歯の健康のために噛む」ものへと変化した。
これは画期的なことであろう。



缶コーヒーへの使用とその弊害


では、缶コーヒーはどうだろうか。
……現状、非常に由々しき事態に陥っていると考える。

1999年~2000年にかけて、日本の厚生省(現・厚生労働省)は二つの人工甘味料の使用を認可した。
現在缶コーヒーに広く使用されるアセスルファムカリウムスクラロースである。


アセスルファムカリウムは、強い甘みと若干の苦味を持つ人工甘味料
苦味がある以上、添加する飲料・食料品を選ぶことは言うまでもない。
この苦味は、スクラロースと併用することで目立たなくすることが可能であるという。
(これをマスキング効果と呼ぶ)

「苦味があっても、元来苦味を持つ飲み物であるコーヒーに混ぜればよい」という発想が出てくる。
アセスルファムカリウムの苦味があっても、コーヒーの苦味でうまくごまかせると思い込んでいる。
ごまかし切れなくても、マスキング効果を期待してスクラロースも添加すればいいや、と楽観する。

近年の健康ブームに触発され、各メーカーは「砂糖○○%減」に躍起になる。
しかし、ある程度甘くないと買ってくれない消費者も多い。
(雑感1で述べた「缶コーヒーは甘い飲み物」という概念が消費者に定着していた証拠でもある)
そこで人工甘味料を添加することになる。

正直な話、味に全く影響を与えないのであれば、人工甘味料を使用してあっても一向に構わない。
しかし、ほとんどの製品は人工甘味料の使用が製品の味全体に決定的な悪影響を及ぼしてる。


問題にしたいのは、人工甘味料
◎「使用量・使用比率」……使うのは良いが、明らかに量が多すぎる
◎「微糖の表示」……甘いのか甘くないのかハッキリしない
◎「虚偽フレーズ」……チャラチャラした売り文句でイメージアップを図っている
の三点である。


次回の「人工甘味料時代を斬る その②」では、上記3問題について述べてみたい。



(文責:紫布)

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JT ルーツ finedays!

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◇軽佻浮薄な「健康志向」


◎アイス/ホットの別
アイス



◎試飲環境
5月中旬夕方曇天、工場地帯の駅ホーム



◎インプレッション
ワケのわからないフレーズが目に入る。

.....おいしさそのまま
.....からだにうれしい!
.....コーヒーポリフェノール50%アップ・微糖

既にこの段階で人工甘味料チックな地雷臭がプンプン漂う。

原材料名:
コーヒー 濃縮乳 砂糖 還元麦芽糖水飴 還元水飴 水飴 植物性油脂
脱脂粉乳 カゼインNa 乳化剤(大豆由来) 香料 安定剤(カラギナン)
酸化防止剤(ビタミンC・ビタミンE) 甘味料(アセスルファムカリウム


これを読んだだけで味の想像がついたが、とにかく試飲してみた。
ルーツ本来の香りを台無しにする数々の添加物、そして化学的で品の無い甘味料の後味。
アセスルファムカリウムを使用すると、どんなメーカーの商品もみな同じ味になる。
全体に水っぽくて変な甘みがあり、後味は不快そのもの。
口をすすぎたくなるようなイヤな苦味は、アセスルファムカリウム独特のものである。
「おいしさそのまま」という大嘘に腹が立つ。
少なくとも、他のルーツ製品を飲んでこんなに不快感を催すことはない。



◎総評
一日一本の缶コーヒーごときでポリフェノールを摂取しようなどという健康志向、
そのために味や香りを犠牲にしてどうするのだろうか。
ルーツには、缶コーヒー史上最悪の「プライムエッジ」という前例があるが、
当製品も飲んだ後の不快感では互角といったところだ。

他社のラインナップのマネなどせず、ルーツは信念に基づいた製品開発をして欲しい。
この製品の味は、アサヒワンダスーパーライト、キリン挽きたて微糖、ジョージアヨーロピアンといった、
他社の人工甘味料添加製品と全く同じ味がする。
つくづく、缶コーヒーはブランドではなく製品個別単位なのだと思い知らされる。
ルーツはリアルブレンド系とファインビートが卓越した傑作揃いだが、
たまにこのような駄作を持ってこられると、ブランドの姿勢を疑ってしまう。



◎評価
☆☆★★★★★★★★ (2点)


(文責:紫布)

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ダイドー デミタスプレミアム

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◇レギュラーに一歩近づいた? 濃い目デミタス


◎アイス/ホットの別
アイス(やや常温)


◎試飲環境
5月中旬、涼しく快適な自室内



◎インプレッション
筆者お気に入りのダイドーデミタスの「更に濃いバージョン」。
無香料で、コーヒー豆使用量は缶コーヒー規格最低値の2倍以上。
そのため、価格は130円に設定されている。

※品名を「コーヒー」として表示可能なのは、液量100gあたり生豆5g以上。
.....これ未満だと「コーヒー飲料」「コーヒー入り清涼飲料」等の表示となる。


通常レギュラーコーヒーの場合、液量100gあたり約10gの豆を使う。
つまり、缶コーヒーの「コーヒー」表示のための最低限使用量である5gは、
レギュラーコーヒーの半分の薄さということになる。
従って、豆使用量2倍で、初めてレギュラーに匹敵する。
その意味で当製品は、理論上はレギュラーコーヒーと同じ濃さであるといえる。


開缶時の香りは高く、口当たりはまろやかさにあふれる。
酸味・苦味を抑えて香りを重視するダイドーらしい個性は健在で、
この種の製品の中では特にミルク感が強いのも特徴。
飲用後も、舌の中央にジンワリとしたコクのある後味が尾を引く。
雑味をそぎ落とし、濃さとまろやかさで勝負したこだわりの一本。



◎総評
つや消しのゴールド缶とロゴデザインは気品に溢れ、
内容的にも申しぶんないハイクオリティなデミタスである。
レギュラーコーヒーと同等の濃さというものは、試飲では実感しなかったものの、
コーヒーとしてのしっかりした飲みごたえと香り、後味の深さはやはり、豆使用量の賜物。
これだけ贅沢な作りならば、130円という価格設定も頷ける。

飲用後の満足感が得られるのならば、10円高くても構わない、
「嗜好品」コーヒーとはそういうものであろう。



◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ (9点)


(文責:紫布)






◎特設コラム ダイドーデミタス・香りを楽しむ

筆者は仕事の合い間などに、よくダイドーデミタスを飲む。

どちらかと言えば「甘い系」に属し、筆者の一番好みの味よりやや甘めなのだが、
ダイドーデミタスの楽しみは、何といってもその香りにある。
この香りを楽しみたいがために、多少甘くてもダイドーデミタスをセレクトしてしまう。

しかし、ただ漫然と飲んでいたのでは、ダイドーデミタスの真価は味わえない。

以下に、筆者流の飲用法をまとめておいた。
香りの堪能という点を最重視した飲み方である。



※ 仕事の合い間専用 デミタス芳香堪能法

1. まず、仕事をする。(仕事をしないことには仕事の合間も発生しない)

2. 5~10分の休憩を確保し、よく冷えたダイドーデミタスを購入する。ホットよりアイスが好ましい。

3. 誰もいない休憩室などで椅子に座る。

4. 「ふぅ~ 疲れた……」と呟く。(疲れていなくても、気分を高めるための呪詛として必ず)

5. 缶を開け、少量を口に含む。

6. ゴクリと飲み込んだらすぐに、口を閉じたまま鼻腔の奥にコーヒーの香りを抜く(最重要)

7. 5~6を繰り返しつつ、とても人様に見せられないようなだらしない顔で恍惚とする(*´∀`)ウトーリ

8. 概ね2分以内に飲み切り、納得の面持ちで缶を眺めたあと、素早く業務に復帰する。




6の「鼻腔に香りを抜く」は極めて重要。
これをやることによって、ダイドーデミタスと他の缶コーヒーの差を歴然と感じることができる。
気分転換に最適な、とにかく抜群にリラックスできる香りなのである。
単にグビグビと飲んでしまっては、他の製品との違いをあまり感じられずに終わってしまう。


これらの一連の行動は、同僚などと雑談をしながら…… というのは絶対にいただけない。
他人の介在や雑談は、ダイドーデミタスの甘い香りを堪能する上で忌避すべきであり、
誰も見ていない場所で、一人で集中して臨むことが最も好ましい。
つまり、お百度参りと同じ理屈である。
しかし夜中に裸足で境内を往復しながら飲む必要は無い。

是非一度、試してみては如何だろうか。

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ダイドー ブレンドコーヒー

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◇甘いのにスムーズ、香り良い古典名作


◎アイス/ホットの別
アイス


◎試飲環境
5月中旬夕方、空調効いて快適な電車内


◎インプレッション
ポッカの「顔缶」と並んで、ショート缶の伝統的製品。
発売以来34年間ほとんど変わらない缶デザインには、独特の安心感がある。

缶コーヒー初期からの製品らしく甘さ強めで、苦味は控えめ。
無香料ながら、各社ロングセラー商品の中では香りが抜群に良い。
香りと余韻を最重点においた浅煎り仕立てで、飲み口には品があり、
甘さ・コーヒー感・香りのバランスはさすがロングセラーといえる。
甘くても、この製品のようにバランスさえ良ければ高評価に値する。


◎総評
筆者お気に入りのダイドーデミタスは、このダイドーブレンドの香りが基本になっている。
そのことを実感させてくれる今回の試飲であった。
先発のポッカオリジナルがコーヒー感最優先の組み立てなのに対し、
当製品は香りと全体バランス、飲みやすさで上位である。
(ポッカオリジナルは甘さが際立ちすぎている)

近年は、やれ微糖だのスッキリだのといって、
コーヒーに最も大切な「香り」を犠牲にしている最新製品が多い。
ダイドーブレンドはその懐かしく暖かみのある缶デザインとともに、
日々過酷な試飲ライフを闘い続ける筆者を優しく癒してくれた。

甘い系の缶コーヒーが飲みたい時にはぜひ積極セレクトしたいところだが、
ダイドー自販機でも扱っていないことがあるのが少し残念である。


◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆★★ (8点)


(文責:紫布)

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UCC BLACK無糖

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◇スムーズな飲み口と「引き」


◎アイス/ホットの別
アイス


◎試飲環境
5月中旬昼過ぎ、快晴快適な駅ホーム


◎インプレッション
ブランドを冠しない、UCCらしく潔いネーミング。
無香料で仕上げた製品で、発売15周年を迎えたベテラン選手。
香りはやや弱いが、爽快な酸味とまろやかな苦味を備え、
実に抵抗なくスーッと飲めるブラックである。
特徴的なのは、舌に後味らしい後味がほとんど残らない点である。
飲んでいる時は特に稀薄さを感じるワケではないのだが、
飲み終わった後の引き際がなんとも鮮やかである。


◎総評
上ににあるように、これは決して本格的コーヒータイムを楽しむ性格の製品ではない。
しかし、スーッと飲んでスーッと引いてゆくサッパリ感が似合う場面は必ずあるだろう。
断じて「薄い」という意味合いではなく、水のように飲めるコンパクトな完成度がある。
冬にホットで飲めばまた評価も変わるだろうが、
とりあえず個人的にはよく冷えたアイスでの飲用が似合う味と感じる。
薄くはないが、だからといって濃厚というワケでもないので、
本格性という要素をオミットしつつ、商品セレクトの際の参考にされたい。

評価とは全く別次元の話だが、どうもアルミ缶だと缶コーヒーを飲んだ気がしない。
やはり、缶コーヒーはできるだけスチール缶でお願いしたいものだ。


◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆★★ (7.5点)


(文責:紫布)

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